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【R18】なんの罰ゲームだよ【赤井秀一】

第11章 同一人物




工藤邸の前で車が停車する


家の中から沖矢さんが出て来るのが見えて
ドクンっと心臓が跳ねた


怒られるんだろうなとか
赤井さんなのかなとか
様々な感情が入り混ざって
中々車から出ないでいると
安室さんが外に回って助手席のドアを
開けてくれる


安室さんは私の体を片手で抱き上げて
反対の手には私のリュックを持つ


そのまま沖矢さんの方へ
歩いていくと
私とリュックを沖矢さんに
引き渡した


沖「名前が迷惑をかけた様で
申し訳ありません
後日、何かお礼をさせて頂きますね」


安「いえいえ、迷惑だなんて
思っていませんし
お礼も結構ですよ」


第三者から見れば
にこやかな会話に聞こえるが
空気は冷え切っていて
私は恐怖で体を強張らせていた


安「名前ちゃん、元気になったら
ポアロに遊びに来て下さい
また、内緒話しましょうね」


馬鹿っ!なに意味深な事言ってんだ!


沖「ホォー…それは
私も是非聞きたいですね」


沖矢さんの顔を見上げると
見覚えのある表情をしていた


笑っているのにこわい顔してる!


この顔、安室さんもしてたよね!
もう何なの!


沖「熱が上がるといけない…
では、そろそろ」


安「ええ、沖矢さんもまた
お会いしましょう」


そう言って安室さんは
車に戻り、私達は家の中へ入った


そのまま沖矢さんの部屋に連れて行かれて
ベッドに寝かされる


安室さんと別れてから
ずっと無言のままで…


なにを言えばいいか分からない。


沖矢さんは私を置いて
部屋の扉に向かったから
思わず起き上がって手を伸ばしてしまった


手首を掴んだ手が震える


沖矢さんは立ち止まったまま
振り返って無言のまま


しん…と静まり返った部屋を
気まずさが包んだ


おい、何か喋れよ!


すると、沖矢さんは
ベッドの横に腰掛けて
私の頭にぽんと手を置いた


優しい手のひらに
少し安心してやっと喉から声が出た


『…心配かけて…ごめんなさい…
…怒ってるよね』


沖「勿論、怒っていますよ」


返って来た言葉に
ビクッと肩を震わせた



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