• テキストサイズ

テニスの王子様*短編集

第2章 つまさき立ちの恋【跡部景吾】





何て、無心になったかの様に頭の中で呟く。
初めてって痛いと聞くけど…実際はどうなんだろう?
考えていると、彼が私の腰を押さえてぐっと力を入れて私の中へと入って来た。

何かが破れ引き裂かれる様な感覚に、私の耳はぶちぶちという何かが破れる様な音が聞こえた様な気がした。
激しい痛みと、圧迫する様な苦しさに自然と涙が溢れた。



名前「つっ!!!…う…っく…うぅっ」



痛い、でも…悟られてはいけない。私は言葉を呑み込んで、ぎゅっと目を瞑る。
彼がこういう状況で得意のインサイトを使わなかった事に、心底ホッとした。

彼は更に奥へ奥へと腰を押し進めて来る。
中が削られるかの様に痛み、頭がその痛みに支配される。
だが、嫌な女で始めてしまったからには…嫌な女を突き通さなくてはならない。
私は無理矢理に笑顔を作った…。



名前「ふ…ふふ、っ…跡部く…ん…」


跡部「フンッ…勝手に善がってろ」



酷い言われ方…でも、それで良い。その方がちゃんと決別出来る…しなきゃいけないんだ、これは…忘れなければいけない何でもない出来事の一つなんだから。



/ 27ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp