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Garnet 真恋 ~初恋と宝石Ⅲ~ Kazu.N

第109章 強がっちゃうボクなのです 


 翔「懐かしい」

 懐かしい? 地上に降りて、横浜の街をブラブラと散歩しているわけですが、不意に呟いた翔ちゃんの言葉に引っ掛かってる

 カズ「懐かしいって何が?」

 翔「2006年だったかな? あそこの敷地にですね、テント立てて、私の応援している関西アイドルデュオの、青色王子様がここでソロコンサート開いたんです。私、大興奮しちゃって! 奮発してあのホテルにも泊まったんです!」

 カズ「2006年って…… 翔ちゃん10歳とかだよねそれでさ……」

 翔「おかしいと思いますよね? 私、既に前の園に入所してたし、母親は罪滅ぼしで…… 私が園で困らない様? お金とか、毎月送られて来て…… そんな事されたって…… 私の心を癒してくれたのは、その青色王子様だったんです。そのお金から、ファンクラブ代を出して、どうしてもコンサート行きたくなって。応募して…… たった一人だけ、私の心に寄り添ってくれる先生が居て、わざわざ自分もファンクラブに入って応募してくれて。結果、その先生の当選したチケット2枚で、私、会う事が出来たんです!」



 そんな事聞いちゃうとさ、

 良かったね。頑張ったね



 とは思うんだけど……


 翔「私、約束した事破っちゃいました……」

 カズ「翔ちゃんが…… 幸せなら良いんだ」


 ナンテ


 強がっちゃうボクなのです




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