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Garnet 真恋 ~初恋と宝石Ⅲ~ Kazu.N

第108章 俺との時間を楽しんで下さいませんか? 


 翔side

 安心感を感じてるし

 一緒にいて、穏やかな気持ちなのも変わらないの

 けど

 観覧車という狭い空間でなのか、目の前に座っている二宮さんの

 格好良さにドキドキして……

 光沢のあるグレーのスーツを、ビシッと着こなして、インナーのワイシャツはブラック

 ネクタイもブラック。胸ポケットには、ホワイトのハンカチーフまで挿して……

 園ではジャージだったり、何ならスウェットで居ることもあるし。コックコート姿にちょっと仕事で着る服だって、今の時期なら、セーターにJEANSとかラフな格好が多い、二宮さんなのに


 その二宮さんは凄く楽しそうで…… 昨日の私の事を、小悪魔ちゃんってずっと言ってて

 か、可愛いとか褒めてくれて

 私からしたら、二宮さんの方が小悪魔で…… その小悪魔さんは私の隣に座って

 今は、微かな小っちゃな声で鼻歌を歌ってるの


 ふと

 翔「凛ちゃん大丈夫かな?」

 って呟くと表情を引き締めて

 カズ「職員としては、チョー先生や、麗佳ちゃん達、先生方がいるから大丈夫! って答えになるんだけど、俺個人としては、全く! 皆して自分の事を後回しにして! って言たいかな」

 翔「そうですね……」

 カズ「けど…… 凛ちゃんの気持ちも分かるよね。例えちょっと具合悪いからって、大好きなお姉ちゃん達、鈴奈ちゃん、萌ちゃん、知抄ちゃん3人が揃って泣いてるんだもん。皆は、集まってるしさ。自分だけ一人で…… なんて嫌だよね? それに。凛ちゃん自身もあったかい服装してたし、先生方や子供達まで、様子を見てケアもしてた」

 翔「ハイ……」

 本当に二宮さんは優しい人だ……

 なのに…… 私

 カズ「翔ちゃん? 何か落ち込んでるけど…… 俺と居ながら他の事を。とか思ってんなら無しね? 俺だって凛ちゃんの事は心配だし…… そうだ、園に連絡入れてみよ? それで安心出来たら…… 忘れろとは言わない。暫くチョっと。他の事を置いといて、俺との時間を楽しんで下さいませんか?」









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