• テキストサイズ

キミのとなりで【気象系BL】

第2章 友だち


ーMsideー


どんなに衝撃を受けようが、当たり前だけど授業はある。

真面目に黒板を写してはいるが、頭の中は今朝のことでいっぱいだった。

誰も近付けずにいた2人に、何の躊躇いもなく近付いた大野はあっさりとみんなの疑問を口にした。

大野に付き合っているのかと聞かれて、二宮は必死に否定していたけど。

あんな真っ赤な顔してさ。

付き合ってないにしても、翔のこと好きなのは一目瞭然だった。

翔は翔で、二宮が否定した瞬間この世の終わりみたいな顔してた。

翔は付き合ってるつもりだったのかな?

付き合っててもおかしくない雰囲気ではあったけど。

二宮のあの感じだと、まだ付き合ってないのかもな。


一体昨日何があったんだろう?

やっぱり直接話が聞きたい。

休み時間に聞こうと思ったが、相変わらず2人の世界で近付きにくい。

トイレまで2人一緒に行ってた。

女子か!

思わず心の中で突っ込んだ。


いつも二宮と一緒にいる大野はどうしているのかふと気になる。

キョロキョロ探すと教室の隅で相葉と何やら話していた。

時々二宮に視線を向けるが、その瞳は優しくて穏やかで。

そんなにショックは受けてないのかな?

むしろ一緒にいる相葉の方が動揺している。

あいつも二宮のこと好きだったのかな

クラスが違うから知らなかった。



次の休み時間は教室移動で

「カズ一緒に行こう」

翔は当然のように二宮に声を掛ける。

「うん」

二宮はニコニコしながら翔に駆け寄った。

てっきり2人で行くのかと思ったら

「智、行くよ?」
「潤、行くぞ?」

2人してそれぞれ声を掛けてくる。

「は?」
「え?」

油断していて、つい間抜けな声が出た。

大野も同じだったようだ。

またきょとんとしている。

確かにいつもは翔と移動する。

二宮は大野とだ。

それが今日は4人···

翔と二宮がべったりだから、当然俺と大野が残るわけで···

思わず2人で目を見合わせる。

「とりあえず行くか」

大野は黙って頷いた。

/ 803ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp