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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第18章 〜少年は現状に不満を抱く〜





その日、新聞の表紙を大きく飾ったのは、眠りの小五郎と呼ばれる一人の男が自慢気に笑う顔写真。毛利探偵事務所の社長でもある、毛利小五郎その人だった

コナンが居候している毛利家のリビングで、話題の人物は食卓のそばに胡座をかいて座って新聞の中身を読んでいる。蘭とコナンもその隣に座り、テレビでやっているニュースを見ながらご飯を食べていた。メニューは焼鮭、味噌汁、お浸し、白米のようだ。そしてニュースの話題もまた、新聞と同じ事件の内容である


【三日前の○月×日、米花町の米花ショッピングモールの二階で殺人事件が起きました。現場には当時、有名な毛利探偵もご家族と一緒に訪れており、いつもの如く颯爽と事件を解決しました。尚、この事件の被害者の名前はーーー】


テレビの向こうで喋るキャスターの声を聞きつつ、ご飯を無事平らげたコナンは歯磨きの後、寛ぐ為にお茶が入ったままのコップを持って俯いて。その顔は決して晴れやかでなく、悔しさと諦めによって絶望した様な、けれど妥協できない意思を抱えて苦しみ続けた表情だった。彼は密かに複雑な感情が渦巻いていて、進むしか自分が悩みを抱える事に苛立っている


「それじゃあ、ボク行ってくるね!」

「うん、行ってらっしゃいコナン君!」

「気をつけてな」


後ろに置いておいた黒のランドセルを背負い、コナンは蘭と小五郎に挨拶を交わして外に駆け出した。送り出してくれた蘭の笑顔に、ほんの少し気持ちを和らげてーーー












上級生と共に班で登校したコナンは、自身の在籍している一年B組の教室にやって来た。するとコナンを見つけて、中央列の真ん中あたりいる顔馴染みの小さな友人達が笑顔になった


「おはよう!」

「おはようございますコナンくん!」

「よっ、コナン!」


子供達の個性溢れる挨拶に、コナンも「おはよう」と一言で返す。そして彼らが集まっていた席の上に、新聞が広げられているのが目についた。新聞の見出しの題材は、【シユカメ村の惨殺事件】。これより数日前に解明された、世界屈指の惨たらしいオカルト系の殺人事件である


「あ!その新聞って、今日の図工に使うやつか?」

「うん。鞄から出したら偶然この記事が見えて、ニュースになった時怖くなったの思い出しちゃって…」


そういえばとコナンが問えば、閃いた通り図工で使う新聞だったようだ
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