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後悔の時渡り【ドラクエ10】

第3章 衝撃


クオードの部屋に行くと、さすが綺麗にしてあって、非の打ち所のない部屋だった。

「そんなにキョロキョロするな。恥ずかしいだろ…。」

「あっ、いや…すごく綺麗にしてあるんだなぁ、って。」

「テレサは家とか汚そうだもんな。」

「うっ…それを言うな…。」

実際私の家に来てもらうなんて絶対無理だろうけどね。

とりあえず椅子に座って、クオードから出されたお茶を飲む。

「まったく…お前はとんだお人好しだな。」

「そうかな?」

「わざわざ時の球根を持ってくるぐらいだ。お前にも目的があるんだろう?」

目的…。
ああそうだ。ウルベア大魔神を止めるためにここに来たんだった。

それを話すと、クオードはフッと笑って話し続けた。

「それなら帝国技術庁ほど守りに適した場所はない。余計な心配はしてくれるな。」

そのちょっと上からな態度、相変わらずだな。

変わってなくて…良かった。

今度は私の頭を撫でながら言う。

「だが知らせてくれて感謝する。」

クオードも感謝できるようになったのね。
あんな餓鬼がこんな立派な大人になるんだもの。

…うぅ、なんか親の気分…。

「…っていうか!子供扱いしないで!」

「あ、すまない…。テレサだけ何も変わってなかったからな。」

ははっと言って笑われてしまう。

「むぅ…。」

「そうやってすぐにほっぺを膨らますところ…変わってないな。」

クオードは近づいてきて、私を抱きしめた。

「ちょっ…クオード!?」

「……会いたかった。」

今度は静かに。
そして、優しく。

「10年もの間…色々あった。お前がいないだけで気が狂いそうだった。…でももうすぐで、エテーネルキューブは完成し、エテーネ王国を取り戻せる。」

クオードは言葉を続けた。

「姉さんにも会える。あの世界をやり直すことが出来る。…そして、解決したら…。」

お前を嫁に貰う。

耳元で囁かれた言葉は私の身体を熱くさせた。
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