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第3章 夢じゃない





布団に潜ると、仕事の疲れもあったのか、すぐに眠りについてしまったようで、
目を覚ました時には窓から朝日が差し込んできていた。
目を擦り、時計を見る。AM6:00。
そろそろ起きようかな…と寝ぼけた頭で思う。

・・・と、ふとゴミ箱が目に入る。

昨日のはなんだったんだろう。
もしかして夢だったのかな?しばらく彼氏がいないから、誰かに愛されたい願望が夢に現れたのかな。
なんて、自分の気持ちを落ち着けようと、ゴミ箱の中を見る。




「・・・夢じゃ、ない・・・」


ゴミ箱の中には、昨日見た写真と封筒が入ったままになっていた。
それを見た瞬間、寝ぼけた頭が現実に引き戻される。
悪寒が全身に走る。どうしよう。

携帯を取り出し、昔からの友人、香奈に電話をかける。
――小学生のころからの親友だ。いつでも傍に香奈がいた。楽しいときも悲しいときも傍にいてくれた。
しかし、就職を機に遠くへ引っ越してしまったのだ。
でも、電話やメールでよく連絡を取っていたし、数ヶ月に一度会ったりして、本当の親友と呼べる人だった。
朝早いことなんてお構いなしだ、今のままじゃ怖くてどうしようもない。

プルルルル…プルルルル…

コール音が何度かした後、聞きなれた声が聞こえた。


『もしもし…?』

大分眠そうな声だ。この時間だ、きっと寝ていたのだろう。

「もしもし?だけど」
『?どうしたの、こんな朝早く…』
「ちょっと、さ、相談があるんだけど」
『なに?なんかあったの?』

言いづらい気持ちもあったが、恐怖感の方が勝っていた。
こんな事今まで初めてだったから、自分でどうしたらいいのかわからない。
先日からの視線と、昨日の写真の件を事細かに話しをした。



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