第7章 愛
何日か経った日、うちにDVDが届いた。
大会のかな?と確認もせずにスタジオに持っていき、たまきさんに渡した。
「この前のかな?再生してみよっか」
と柔らかい声で嬉しそうに言われる。
たまたまいた冨士田くんや千鶴さんも集まって、小さな液晶の前に並んだ。
「おー!ってあれ?」
「ちゃん!?」
「え?え??」
ぽかーんとしていると、クリスマスの日をふと思い出した。
「あっ!!」
「結構いい感じじゃん!」
ドギマギしながら足を合わせる私が写っている。
「満更でもなさそーじゃん!」
と千鶴さんは笑っていた。
映像画面が切り替わり、デザートプレートの絵が写る。
「……っ!それは……」
まずい、と言ってる間に、私は足を滑らせて、液晶のリモコンの音量ボタンを思いっきり踏んだ。
『おい!これで断るとかねえだろうな!!?』
「!!?」
「……は?」
「あー……」
「アイツ、上手くやれって……言ったのに、これじゃ脅迫……!!」
要さんはその日、頬に湿布をして帰って来て、私は勿論怒られた。