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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


sideさつき

きーちゃんの叫び声は無視して美緒とソファでみみを澄ます。

盗み聞きなんてズルじゃん!とか言って可愛く怒るみさきが想像できるけど、見守り役ってことで聞いちゃう

コンビニに行った時の話をしてるのが聞こえてみさきが「犯罪だよね」とか言ってたけど、多分大ちゃんからしたらみさきが可愛すぎるのが犯罪。

みさきが大ちゃんに3月に試合を見に行くことを伝えるとホテルもチケットも用意するとか言ってて、あたしが行きたいって言った時は「テツと来いよ」しか言わなかったくせにみさきがいると急に激甘になるんだから。


あたしたちが嘘寝入りしてるのも気づかずに写真を撮りに来るとか言うから美緒と一緒にそっと寝姿を整えた。

あたしたちの写真を撮って大ちゃんが受信するとあたしのところにメッセージが来た。

(あの格好で外出すな)

(もう外出ない)

(ならいい。写真送れ)

(欲しいならお願いしますでしょ)

みさきと話し出して返信がなくなった。

あたしたちを可愛いとか言ってるけど大ちゃんはみさきしか可愛いと思ってないと思う。


みさきが「青峰君ってホント優しくて…」って言ってた意味がちょっと分かった。
大ちゃんはみさきにだけほんとに優しいんだ。

幼馴染で大ちゃんのことは知らない事はほとんどないけど、女の子を名前で呼んだり、飛行機で会いに行ったり、アクセサリーを贈ったりするなんて今まで一度もなかった。

大ちゃんに好きな人ができてよかった。
みさきにだけ特別優しい大ちゃんならみさきをきっと大切にしてくれる。

あたしたちに毛布を掛けて照明を暗めに落とした部屋でみさきの寝息を確認して美緒と小声で話す。

みさきはちょっとやそっとじゃ起きないから寝ちゃえばこっちのもの。

可愛い顔してるみさきを写真に撮ってメッセージを確認した


(おねしゃす)

何それ。ホント素直じゃない。
でもこんなこと言うなんてみさきが大好きらしいから送ってあげることにした。

寝てるみさきと立ったままポッキー食べてるみさき

(よくやった)

(みさきの事絶対大事にしてよ!)

(分かってる)

珍しく素直な幼馴染が頼もしく見えた。



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