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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


電話してんのに気づかなくて声をかけちまったけど電話に戻った黒須の話す英語はすげー綺麗な英語だった。

俺はこっちに来て9年経つのに未だに発音があってんのか分かんねぇときがある


多分……いや、確実に黒須はネイティブだ。





けど、そうだとしたら緑間との接点ってどこにあんだ?
患者っつってたけど、親父の患者だからって息子の緑間は関係ねぇだろ。
家族とはいえ、自分の患者のことは守秘義務があるはずでペラペラ喋るはずがねぇ。



……ヤメだ


考えてもしょうがねぇって分かってんだ。
緑間は適当なことはしねぇし黒須だってそんな軽い女じゃねぇってこの一日で嫌って程分かった。


今確かなのは、俺が黒須を好きだって事だけだ




電話を切っておかえりって笑ってくれる黒須が、今誰とも付き合ってねぇってだけでいい。




仕事の事を少し教えてくれた黒須は自信なさげで緊張もしてて、その気持ちが少し理解できるような気がした。


怠けてるやつ程根拠のない自信があって、努力してるやつ程疑心暗鬼。

メイクのことは分かんねぇけどバスケも同じような感覚はある。

結果を残さなかったらレギュラーではいられねぇ。
代わりはいくらでもいてすぐお払い箱になっちまう。

それでも黒須は努力してる側の人間だと思ったから、俺に言えることだけを伝えると、少しだけ緊張がほぐれたのか表情が柔らかくなった。

仕事の話をするときの黒須に緩さは一切ない。

すげぇ真剣で楽しそうで、本当に好きで努力もしてるってのが話してるだけでも伝わってくる。

黒須は努力してるとは言わねぇけど努力してる奴は空気が違う。


中高とあんなことしてた俺だけど、一生懸命何かに打ち込んでるやつは基本的にすげぇと思ってる。

テツにしても黒須にしても、種類は違えどどっちもすげぇ。


黒須を好きなのは見た目もそうだけどそれだけじゃねぇ。
強い意志と信念があって、仕事を楽しいって言い切る黒須がすげぇいい女に見えた。




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