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《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第28章 鷹狩の蛇




「殺すな」
牢の前で静かで重い声が響いた。
「信長様」
冷たい声に政宗が振り返る。

「集団にも家臣にも向かぬなら必要ないでしょう」
一緒にいた光秀も、不思議そうだ。
「まあな。だが、アイツが戦で餌にしろ、と言ったのでな」
信長は笑う。

((餌?))

信長はニヤリと笑って4人を見渡す。
暗い牢に蝋燭の光に浮かび上がった信長の笑みが、魔王に見えて4人は竦みあがった。
「貴様らは、アイツのお陰で生き永らえるのだ。
いや、死を見るのか。
ククク…あっさりココで殺された方が、幸せだったろうな」
憐れみの眼差しは、暗くて牢の中の蛇達には届かなかった。

(死を見る ってどう言う意味だ?)



「それに、政宗。
お前がコイツらを斬ったと知れば、あの女は心を痛めるであろう」
ちがうか?と言うふうに政宗を見る。
「アイツはもう返した。お前も屋敷に戻るが良い。
行くぞ、光秀」
「はっ」
信長は光秀を伴って牢を出て行った。
その後、天主で瑠璃の考えを聞いた光秀は、
さも満足そうに笑って頷いた。


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