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《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第7章 義臣と疑心



政宗の青い瞳と瑠璃の銀鼠色の瞳が合さる。
「政宗…」
「瑠璃、俺が恐いのか?」
フルっと顔を横に振る。
「嫌いか?」
フルフルと顔を横に振る。
「じゃぁ、居心地悪いってなんだよ」
政宗の青い瞳が淋しそうで悲しげに見えて、
瑠璃は仕方なく口を開いた。

「…馬に乗ってると…
政宗の腕の中にいると、
…ドキドキして、恥ずかしくて、
落ち着かない…だから…
居心地が悪いって言うか……その…」
理由を聞いた政宗は、目尻を下げた。

(なんだよ、その可愛い理由)

理由を見当違いしていて苛立った自分が
馬鹿みたいだった。
少し前までの苛立ちは何処へやら、
嬉しくて、頬が緩む。
どう考えても、瑠璃は自分に好意を抱いてると分かって、浮足立った。

ちょっと揶揄ってやろうと、
「瑠璃がどんな顔するか、帰りも楽しみだな〜」
と、言って笑ってると
「ゔぐっ」
突然、饅頭を口に詰められた。
「んい、ゔゔうんんう(瑠璃、なにするんだ)」
「政宗、嫌い!お饅頭喉に詰まっちゃえ‼︎」
怒ってるのか照れてるのか、顔を赤くして、
まだまだ詰めようと饅頭を手ににじり寄る瑠璃。
目に涙を溜めて、その手を阻止している政宗。
しばし、攻防を繰り広げて帰路に着くことになるのだった。




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