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短編集  Dear my precious…

第2章 sister conflict*朝日奈椿[ブラコン]


私は今日もこの男とのconflictー不毛な争いをする。

「ヤッホー☆奏!」

そう。この男だ。

「おはようございます。」

「うん。おはよーのギュー!」

「ちょっと!離してください、椿さん!」

この男は朝日奈椿。

人気声優で、私の先輩。『妹萌』で、好きなものは双子の弟で声優でもある梓さんと妹と答えるほどだ。…そして私は彼に気に入られて…妹扱いされている。

確かに自分でも妹キャラが向いてるって思うけれどっ!

「なんで椿さん!?いつもみたいに椿お兄ちゃんっ♡って呼んでよ~!」

高い声でそう言う先輩。ご丁寧にハートまでつけられている。

「誰が呼ぶんですかっ!?誰か助けてください~!」

これは日常茶飯事なのでみんな笑い飛ばすだけ。唯一助けてくれる梓さんもこの現場にはいない。

「ほら、お兄ちゃんって言うまで離さないよ~!」

そう言ってますます強く抱き締められる。

ドキドキしてしまう自分がいやだ…//

(もうっ!)

「椿お兄ちゃん?離してほしいです…!」

私だって声優。普通に言うのも癪だから可愛らしく言ってやる。

「はい、合格~☆やべ、ちょーかーいー♪」

こうして私達のconflictは続いている。

…なんで私、この人が好きなんだろ?
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