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ビタンズの惨劇

第5章 暗夜



「ん…はあ…あん」
「ペシェ…」

灯火ひとつない暗い寝室。
ギシギシとたわむ寝台と、体液にまみれた私達の肉体が交わる音。
ヤーシュ様は私に顔を近づけ、熱く口づけた。

「ん…ふぅ…む」

私は彼の背に手を回した。平熱の低いヤーシュ様だけれど、情交の時は燃え立つように体が熱い。
汗ばむ肌をぎゅうと抱きしめると、ヤーシュ様はいっそう興奮が深まったように私の唇をむさぼった。
同時に、私の中を強く穿ってくる。
奥までグリグリと責められて、私は背を反らし、悶えた。

「あぁ…そこ……あ、ん」

私の中から水が溢れ出して、じゅぽじゅぽ音を立てる。
恥ずかしい、けれど止まらない。ヤーシュ様が次から次へと私の気持ちいいところを押してくるから。

「はぁッ、あっ、…う、あっ、ほし…です」
「なんだ」

荒い呼吸の合間に必死になって声を出す私。
顔中に汗を滴らせながらも冷静そうなヤーシュ様。

「欲しい…で、す。あっ、あッあッ、もう…ダ、メ…!」
「欲しいのか」
「は、ぅん…!はい…はい…!あぁっ…!」
「いいだろう」

グ、と体重をかけられ、押しつぶされそうになる。
強く速い擦り付けに、私は限界まで押し上げられる。

「あっあっ、もぅ…あぁああ!だめぇ!やっ、アッ、ひゃあああッ……!!!」
私の中でヤーシュ様のものがびゅくびゅくと震えるのがわかった。
熱い波がドウと押し寄せて、私のナカを満たしていく。

ヤーシュ様が私の中に出すそのたびに、私っていう人間がこの人に塗り替えられていくような気持ちになる。

まあ…別にいいけど。


ヤーシュ様はハアハアと荒い息のまま、私の脇に体を横たえ、大の字になった。

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