第5章 その悪魔、降臨

「ここが教会ネ...」

グレルが、目の前の建物を見上げる。

白を基調とした、シンプルな建物。パッと見どこにでもあるただの教会だ。

しかし、その神聖な見た目とは裏腹に怪しい雰囲気が漂っていた。

「儀式の真っ最中って感じっすね。」

「ええ...他の人間に見つかると面倒だワ、ここで待機しましョ。悪魔なら、現れた時の気配で分かるはずヨ。」

「そうだね。」

私たち3人は、悪魔が現れるまで待つことにした。