• テキストサイズ

【文スト】僕の兄さん【BL】

第10章 キノコの効果



目を覚ますと僕と兄さんの部屋の中だった…兄さんが運んでくれたのか…。
温もりを感じ、隣を見ると兄さんが僕を抱きしめながら眠っていた。

主「兄さん…寝顔も綺麗…かっこいい。」

僕はよく顔が整っていると言われる…そんなことは無いのに。
兄さんの方が余っ程整っているではないか…。

主「何時も…守ってくれて、ありがとう。」

時計を見れば夜の3時半…こんな時間に起きているはずはないな。
僕は兄さんに抱きついて再び眠りについた。

太「そんなことない…今回も私は…守れなかっただろう。」



朝…昨日の疲れが残っていたようで、僕は低血圧気味だった…辛い。

太「見てくれ、劉娥!とても素敵なキノコを見つけたんだ!私のはこれ。劉娥はこっちを食すといい!」

探偵社に普段よりも早く着いて渡されたきのこを食べた…食べなければよかった…あんなにピンク色なキノコがこの世に存在するはずがない…。

主「…ぁ…っ!」

体が熱くなる…あれ、この感覚…前もあったような…?
兄さんは…幻覚を見ているらしい。

主「ん…はぁ…あっ…」

変に刺激を与えないよう、隅へ行き床に座って壁に寄り掛かった…傍から見たら死体にも思えるかもしれない…然しこうでもしないと僕はまたおかしくなってしまう。

敦「おはようございます…。」

中島さんが出社したようだ…然し、今の僕達にはそんなことを気にする余裕はない。

太「成程…ようやく私は自殺に成功したようだ。」

なんてことを言っているが、勿論兄さんはまだ生きている…。
僕は動いてこそいないものの息切れはしている。

敦「お二人共…何があったんですか?」

主「にぃ…さんが、くれた…キノコ…た、べた…。」

ギリギリ話せた…此処で触られたら困る…とても。

敦「あの…自殺ですか?」

僕は頷けなかった…動くのももう辛い…早く楽になりたい…兄さんに…また、して欲しい。

主「…はぁ…んぅ、んっ…」

敦「…劉娥さん、大丈夫ですか?」

太「良いところに来たねぇ、敦くん。此処は黄泉の国…やっと私たちは自殺に成功したのだよ!」

敦「えぇー…何ですかそれ…?」

中島さんも僕達の状態に着いてこれなくなってしまったらしい…。
/ 90ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp