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イケメン戦国『時をかけあう恋』

第1章 時をかけあう恋~ファーストコンタクト~


「もー!!!今日は本当にツイてないっ!!」


文句を言いながら、シャワーを浴びる陽菜。


突然の雨で全身びしょ濡れ
おニューのワンピースは汚れるし
しまいには、見知らぬ男性に裸を見られ………


「~~~~っ!///……馬鹿ぁーー!!!///」


何に対しての「馬鹿」なのかは本人にもわからないが、不満を言わずにはいられない。

だが、自分が「早くお風呂に入りたい」ということしか考えておらず、ろくに確認もせずにドアを開けてしまったから、こんなことが起きたのだ。

シャワーを浴び終わると、湯船に浸かり、ため息をつき陽菜は反省する。


「(佐助くんの知り合いみたいだし、謝らないと……そして、私の裸を見たことは忘れてもらおう!///)」


そう思いながら、冷えた身体が充分に温まるまで、陽菜は湯船に浸かっていた。





お風呂から上がり、白地に小花柄デザインの上下セットの部屋着に着替えた陽菜。
キッチンに行くと、佐助と家康の姿はなく、代わりに、いつの間にかパート先から帰ってきた母親が、夕飯の準備をしていた。


「あら、陽菜。お風呂入ってたのね?」

「お母さん、おかえり。……うん。雨でびしょ濡れになって……佐助くんは?」

「佐助くんなら、部屋に居るわよ~。お友達が来てるみたいで、部屋で大事な話をしてくる。って言ってたわよ。」


冷蔵庫から冷えたお茶を取り出して、コップに注ぎながら母親に聞くと、母親も手を動かしながら答える。


「(部屋に居るのか……。でも大事な話ってことは佐助くんの研究内容のことかな?だったら今、部屋に行くのはやめとこ……)」


早く謝罪をした方がいいが、あの人が帰る時にでもすればいいかと思い、お茶を飲み干し、陽菜が部屋に戻ろうとしたとき


「陽菜、夕飯作るの手伝ってちょうだい。もう暗くなるから、佐助くんのお友達にも食べていってもらうから。」


母親から手伝いを命じられ、陽菜はキッチンの棚にかけているエプロンを身につけ、夕飯作りの手伝いを始めた。

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