第37章 【番外編】間
せっかく久々に会えたのに、こんなのはあんまりだと思った。
怖くて悲しくて、泣きそうになる。
何時間も経ったかのような責め苦から漸く解放され、顔を見られると、一気に涙が込み上げる。
「……っ、ぅ………」
先生は、深いため息をついて私から視線を反らす。
冷たい床の上で、膝を抱えて泣くのを堪えようとした。
「頭、冷やしてくる」
突き放すようにその言葉が、私のいる場所に降るようだった。
床の冷たさがますます感じて、雨みたい。
玄関が閉まるのを止めることすら出来ない。
天国から地獄に落とされたようだ。