• テキストサイズ

【ヒロアカ】コスミックロジカル【裏】

第33章 【番外編】恋人ごっこ


「!?」
「どこに行きたいんだ?」
足を引っ張られて、私はベッドに倒れた。
「せ、せんせ!?」
ああ、最悪だ。
(起きてらした…)
恥ずかしくて、かけるはずだった布を自分の顔にかけてしまう。
「……っ」
「それで?どこがいいんだ」
優しく聞いてくれてるのは、なんとなく、わかってはいる。
いるけれど、厚が凄い…!
「あ、ええっと……」
「学校じゃないとこ、なんて簡単に言ったな…。
あまり人の出入りがなくて面倒じゃないのなら考えてもいいが…」
先生は手にしていたパソコンをすぐにまた付けて、私に見える位置まで来るように指示した。
「この時期の…オススメ…」
カタカタと打ちながら私に何をしたいか聞いてくる。
その気持ちが、凄く嬉しかった。
否定したのだってただいつもの合理性優先の考えで、それでも私の気持ちも考えてくれてて。

「先生、私、先生といれるだけで幸せですから…。
言ってみただけなんです……」
ごめんなさい、と最後に添えて、先生に打ち明けた。
きょとんとした意外な顔をして、私を見つめ直す。
「いいのか?」
「……は、はい…。
ただ、先生が調べたり、私の話を聞いてくれるのが、嬉しかったんです。
それ見たら、幸せになりました!」
「そうか」
先生は一瞬考えてから、とても綺麗な仕草で手を打つ。
そして、急に私の荷物を鞄にまとめ始めた。
「せ、先生!?どうしたんですか!?」 
「外泊許可は面倒だが、敷地内なら問題ないだろう」
「……?」
「明日からたんまりお前の話を聞いてやる」
「そ、そういうつもりで言ったんじゃ…」
「違うのか?」
「……違うくない…です」
「そうだろう。
外泊も出来てやりたいことも出来ると。
合理的だろ?」
「………」
ぐうの音も出ないまま、着々と準備は進められ、最後に電気を消されて鍵を持つように促された。
「丁度深夜だからな。
巡回だけ気を付けるぞ」
「……」
「行くぞ」
「わっ!」
軽々と抱えられ、まるで、米俵を運ぶかのように持ち上げられる。
/ 281ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp