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ロリコン王子(絶倫)をドMに覚醒させようとする悪役令嬢の話

第3章 王子よ、ロリータなら誰でもいいんだろう3


乙女思考な私の可愛いアンナは少し目を輝かせて私に尋ねて来た。ごめんなさい、可愛いアンナ。私は何としてでもロリコン王子のモノにはならないし、なりたくはないのだ。まぁ…性行為は勿論、何もかもが全て受けに回り、犬のように従順ならば考えてやらなくてもないが。今の所はまだその気持ちはない。

「レオンハルト様の婚約者は丁重に断らせて頂いたわ」
「なっ!お嬢様、折角の縁談ですよ?相手はあの誰もが羨むとされるレオンハルト第一王子…それなのに、なぜ」
「私がまだ恋を知らない子供だからよ。気持ちがついていけないの…父や母はカンカンに怒るでしょうけどね」
「……その事なのですが、王子は端から諦めるおつもりはないご様子でしたよ?」

やはりか、後さり気なく私が怒られる事も見越して父と母にフォローをいれる所とかが曲者だと思い知らされる。絶対王子の言いなりになんてならない、何としてでも足掻いて見せる!そうアンナを見て命じた。

「パトリシア伯爵令嬢について調べて下さらない?」
「えっ、ぱと?」
「パトリシア、よ。その令嬢と少し仲良くなりたいの」
「なぜ急に?それに伯爵とはまた珍しいですね」
「エミリアと言う私と同じ年の少女がいるのよ…その子に是非ともお会いしたいの」
「かしこまりました、お嬢様のご命令とあらば」

アンナはふわりとメイド服を翻し寝室を後にした。私は微笑んでアンナを見送ると必死に考える。エミリア・ウィルス・パトリシア伯爵令嬢。後に男爵令嬢に変わる。それがこの乙女ゲームのヒロインである。ヒロインの父と母は元々は伯爵家の娘であったが病気で他界してしまうのだ。魔法が使えたなら助けられたかも知れないが、その時まだエミリアの魔法は覚醒していなかった為…可愛らしい美少女と言うだけの女の子だった。エミリアの父と母が貯めた全財産が舞い込んで来るも、一人寂しく何も出来ない少女であったエミリア。そこに付け込み財産目当てで弟である叔父、叔母の男爵家に引き取られ、ヒロインは使用人のようにこき使われる辛い生活が続く。
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