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【戦国BASARA】*月夜の盃 2*【R18】

第1章 再会の意味




政宗殿の大切なものを守る。

私が奥州へ来たのは、そのためだ。

それが今になって、私たちが再会した意味なのだ。


「馬鹿いってんじゃねぇ! お前は筆頭の女だ! 置いていけっか!」


それは違う。

勘違いするな。

政宗殿が守ろうとしているものは、お前たちだ。


『伊達軍』なのだ。


──四人組や古参の兵たちは動こうとしなかったが、新顔の兵たちは政宗殿の体を担いで馬のもとへと走り始めた。

そうだ、それでいい。


「お前らも行け! ここは私一人で十分だ!」

「「紫乃!」」

「お前らは伊達軍だろう! なら生きてお前らの筆頭を守れ!
それにっ・・・伊達政宗は、私の想う男だぞ! 死なせたら、死んでもお前らを許さぬ!」

「・・・紫乃っ・・・!」


勝手に涙が流れていた。

ここで私の全てが終わるのかもしれない。

それでも私は本気だった。

豊臣はまだ足を止めている。


──良直は涙を流しながら、撤退の法螺貝を吹いた。


「・・・ありがとう、良直・・・それでいいんだ」


撤退する伊達軍が見えなくなっていく。

この決断を私は後悔することはない。

ここに散ろうとも、私が奴に捧げた命に偽りはないのだから。

─どうか政宗殿を死なせないでくれ。



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