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【戦国BASARA】*月夜の盃 2*【R18】

第1章 再会の意味



そんな片倉殿の言葉に私は頷いた。


「私も同じだ。お館様の天下に身を置き、お継ぎになる幸村様のお側に生涯お仕えする。・・・片倉殿と私の夢は、相容れないものだ」

「・・・紫乃・・・」

「・・・自分の心は自分が一番よく分かっている。それでもその心は己の夢と相容れないものだから。・・・だから、私はそれを言葉にはできぬ。してはならないのだ」

「・・・」


ああ、片倉殿の、この厳しく慈愛に満ちた表情を見ると、とても嘘は言えぬのだ。

茶を置いて、私は立ち上がった。

その場を去る前に、一言だけ。


「片倉殿には、本当のことを言う。私は、政宗殿のことを好いている。・・・誰にも言えないけど、な。どうか心に秘めておいてくれ」

「#name#・・・」

「私はもう行くぞ! 里の皆に挨拶してくる!」


───誰かに言葉にしたのは初めてだったからだろうか。

自分を取り巻いていたモヤモヤとした霧が晴れていくような、すっきりとした気分だ。



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