第7章 看破
「ひ・・・・人違いじゃないの?」
焦った様に人違いだと答えるも影山はポケットからくしゃくしゃになった新聞の切り取りを私に見せる
「こ・・・・コレは」
切り取られた新聞には"あの日"の試合、私が立ち尽くしている写真だった
影山「お前を最初に見たとき一目で気付いた、俺が中学時代目標としていたエースだって、メガネを外して髪も短くなっていたから確信はしていなかったけど」
先ほどのサーブをみて、影山は私が世界ユース日本女子代表であり、エースだった大鷲だという疑惑が確信に変わったらしい
「そっか・・・・影山はよくみてるね・・・・(と言うことは、あの頃とフォーム、あんまり変わってなかったのかな・・・)」
影山「でも、あの頃より、綺麗ながらも少しだけフォームが乱れる様にも見えた・・・・・あの最後の試合といい、その後、忽然と姿をくらました理由はなんだ?」
「バレちゃったなら仕方ない・・・か、でも、理由は話したくない」
影山に理由聞かれた私は目をそらし下を向く、唇を噛み締め理由はまだ話したくないと言い
影山「・・・・・まぁ、心配すんな、お前が男装してること、言ったりしねーから」
私が下を向いてると、影山は私の正体を秘密にしてくれると言えば、コートのエンドラインよりももっと後ろに立つ
影山「その代わり・・・・・お、俺にお前のサーブを教えろ、そして俺のトス、打ってくれ」
秘密にする代わりに、影山の練習を付き合うことになった
「・・・影山は、優しいね、ありがとう」
影山「っ––––//別に、お前のためじゃねーからな、俺は、俺のトスとサーブも磨いて・・・・そしてあの人を倒したいだけだ」
顔を上げて、泣きそうになりながらも満面の笑みで影山に礼を言うと、影山は照れた様に顔を背けサーブの練習をしようとする
ガラガラガラッ–––––
澤村「おう、お前らか、後でみんな揃ったら話したいことがあるから」
影山&「ちっ、ちわーっす!」
いきなり入って来た澤村にビビるも、挨拶をする