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【M×N】インターホンはお静かに

第6章 サヨナラのあとで


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「ふぅーん。

結婚するには理想的って感じ?
家庭を守ってくれそうねぇ」



突然押し掛けといて、
勝手に見合い写真開いて、ブツブツ言うし


どっかの帰りか、やたら酒クサイし



「とりあえず、見合いするだけだよ。
オフクロもシツコイからな」

「ふーん。

……それだけ?」

「ナンだよ。その目」




水の入ったグラス越しに、勘繰るような眼差しが突き刺さる



「べつに…
ただせっかく潤がフリーになったから?
もっと遊びたかったのにな。残念」

「…残念そうな顔してねーぞ」



そんな状況、

ますます楽しむ女だろ。お前は




「バレた?(笑)

まぁ、それに…新しいイイコ見つけちゃったから私」

「お前…それ俺に言うか?」




テーブルに手をついて、お返しとばかりに睨んでも

綾子は全く気にもとめてない



「俺が、お前とカズの事、
気にしてないと思ってる?」

「思ってないわよ?」




悪びれる事もなく、サラリと口にし

綺麗に手入れされた指先を弄ってる




「お前な…」

「私なら嫌だもの。
自分のモノとられるなんて」

「じゃあ…なんでカズと」

「だって可愛いし?カズくん。

それに、アノコ……」

「……ナンだよ」




わざと言葉を飲み込んで

勿体ぶったように、妙な間を開けて……



見透かしたような態度が苛立ちを増す





「言えよ」

「……アノコ。

アナタがホントに好きなのね」

「どうしてお前にわかんだよ」





カズと寝て、

何がわかるって言うんだ






「セックスしたからよ。

アノコは最中でも、アナタの事ばかり考えてた。

だから私も、都合いいの」





綾子の言葉は、

メチャクチャだけど


裏切られただけじゃなかったと、胸の奥で安堵してる






「その方が気持ちイイだけでしょ?
余計な感情が入ると、純粋に楽しめないし。

可愛かったわよ?
ワルイコトしてるんだって、戸惑ってる顔なんか妙に色気あって…」






オシャベリな彼女は、

酒が入ると尚更そうだけど



ストレートな分、嘘はないから





「私で試したんだと思うのよ。

女とヤったらどうか。

ううん。"センセ"以外とならどうか」







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