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裏切りの女神R18G【刀剣乱舞×DOD3】

第7章 海の国※



戦いで深い傷を負ったゼロは、ひたすら眠り続けていた。
そこで、彼女は夢を見る。

戦いのない世界、戦わなくて済む世界。
だが、彼女の手から次々に大切なものが失われていく世界。

「やめろ……、やめるんだ……」

「私を……私を置いていくなっ!清光っ!!」

「っ!?ここ、は……っ」

ゼロが目覚めるとそこは見慣れぬ部屋だった。
体を起こそうとすると激痛が走り、それでも彼女は必死に起きようとする。

「き、清光……」

大切なものを探すように、手を伸ばす。
すると部屋の扉が開き、男が入ってくるが、ゼロは逆光のせいか相手の顔がよく見えずに目を細めた。

「起きたのか!?おい、まだ動ける状態じゃっ」

ゼロは体を起こし、ベッドから出ようとしたが、痛みのせいで体が上手く動かせず、床へと倒れこんだ。

「お前、は……清光は、どこに」

痛みに顔を歪ませ、無理矢理体を起こそうとするゼロに、山姥切は慌てて駆け寄る。

「…………加州なら、隣の部屋だ……」

「そう、か、良かっ……た」

ゼロは安堵の表情を浮かべると、ふっとまた意識を失った。
山姥切は、床の上で再び眠りについたゼロの顔を見つめる。

「お前も、アイツも……何故そこまで戦う必要がある」

審神者がこの世界に降り立ち、戦う必要のない世界になったというのに。
山姥切はゼロを抱き上げると、ベッドへと横たわらせた。

「俺には、わからない」

山姥切の懐にある紋付鈴がまた、チリンと鳴る。
運命の歯車が動く、その刻を告げるように何度も、何度も。


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