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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第1章 彼が消えた日






あの日一人声を上げて泣き続けた私はモールで飾った部屋を見渡して涙をそのままにモールをぐちゃぐちゃに袋に詰めて捨てた


一人ぼっちの部屋にキラキラのモールは私の悲しみを助長している様で耐えられなかった


床に転がったケーキの箱を開いて見ると中身はぐちゃぐちゃでトッピングされたサンタクロースとトナカイ


彼が食べる筈だったケーキ

彼が食べる筈だったサンタクロースの砂糖菓子


砂糖菓子を食べた彼がどんな顔をするだろう………なんて今と成っては解らない事で

只虚しくて箱を閉じてそのままゴミ箱に捨ててしまった




あの日から私はろくに食べていない


不思議な事に空腹も感じず食欲も無い


風呂に入れば鏡に映る肌に彼の残した薄い跡


日に日に消えて行くのが悲しくて別れの時が近いと解っていたのだとしたら彼はとんでもない意地悪だと思う


こんな跡ひとつにしがみついて必死に彼の痕跡を残そうとしている私の姿を知ったら彼はどんな顔をするだろう


なんて彼が知る術なんて無いのに



ちゃぶ台の上に見付けた箱にはネックレスが入っていた


小さなダイヤモンドが一粒だけ付いたシンプルなネックレスはどう見たって女性物で

彼からのプレゼントだったのだと知った時は切なくて切なくて涙が止まらなかった


あの日から肌身離さずずっと付けている



だけどボサボサの髪、痩せた身体、化粧もしない素顔には似合わなくて首元へ手をやる度に涙が溢れるのだ



テレビも彼と見た番組ばかりで消したまま
灯りも付けずにあの日を閉じ込めた部屋で今日も一人涙に暮れる





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