• テキストサイズ

魔王様の日常

第4章 ピクニック


「楽しかったから、また参加してやろう。」

「はい、私も楽しかったです。午後のお仕事頑張ってください!」

「おう。お前も頑張れよ。」

そう言って魔王は行ってしまった。

「よかったですね、様。」

「うん!よかった。」

(魔王様とお話しできてよかった。とってもいい人だったし、子供っぽくて面白い人だなぁ。それに・・ちょっと可愛いかも。)

今日抱いた感想を思い出し、クスリと笑った。
アンナはもう魔王への警戒心(元々そんなになかったが)も無くなってしまっていた。

ふふっ、と笑う。
アンナはそれを微笑ましそうに見ていた。

「もっと、魔王様と仲良くなってみたいなぁ。」

は完全に忘れている。

いつかは勇者が助けに来てくれることを。
そうしたら離れなければいけないことを。
仲良くなったら離れる時寂しくなることを。

勇者が助けに来てくれたら魔王は倒されてしまうことを。
自分たちは敵同士なことを。

全部、全部忘れて、幸せに笑っていた。
/ 85ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp