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鬼滅隊の兄と、鬼の姉

第9章 それぞれの任務


そして、冒頭。本部に着いた私は、何故か炎柱の家に投げ込まれ、そこで稽古を受けることになったというわけだ。しかし、ただの稽古ではない。

「反応が遅い!! あと一瞬避けるのが遅ければ、消し炭になっていたぞ!!」

殺しにかかっているのかというくらい、本気で技をうってくるのだ。今の攻撃も服が少し燃え、プスプスと音を立てて黒い煙を出している。煉獄さんは木刀なのにこの威力…やはり柱と呼ばれるだけある。

「どうした!! 来ないのか!!!」

煉獄さんが私との距離を詰めて挑発する。私は挑発されるまま技を出した。

「水の呼吸…捌ノ型 滝壺!!!」

そして、煉獄さんに稽古をつけてもらって分かったことがある。私の刀は技を出すと色が変わるのだ。技を出す前は銀色なのに、技を出す時には青く染まり、技を出し終わると徐々に色が銀色に戻る。その繰り返し。つまり、他の流派を習得した場合、その刀の色になるということなのだろうか…?

「ふむ!! 中々良い技だ!!!!」

煉獄さんはそう言いながらも、私の出した技を軽く切っただけで消滅させてしまう。そして、彼は満足そうに笑みを浮かべたので、私は身構えた。………来るっ!!

「壱ノ型 不知火!!」
「っ!!」

しまった…とまともに打ち込まれた私は、吹っ飛ばされながらそう思った。炎の呼吸、壱ノ型 不知火は、相手との間合いを詰めて強く切りつける技。あの時、間合いを詰められた際に既に技を出す準備をしていたのだろう。

「まだまだ鍛錬が足らんな。だが、よく育っている。目がいいのか…観察力、反射神経ともに申し分ない。初めは不適正の刃持ちかと思ったが……ふむ銀の刃だったか!!!!」

意識を失う直前…私は煉獄さんによって抱えられた。そして、煉獄さんは誰に言っているのか分からない言葉を口にした。

「お館様直々の命だ。しっかりと務めなければ!!」

………命? 一体何の……。と、ここで私の思考は中断し、あとは真っ暗なところに落ちていくだけだった。
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