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君色に染まりて【イケヴァン長編◆裏】

第2章 夢幻の果てに


『そこ』は、とても冷たい場所だった。

四方八方から彼女を見つめるのは………、ヴァンパイアである『彼ら』。


それでも記憶の片隅にもない両親が 優しい笑みで祝福してくれて………。


アズリはヴェールと純白のドレスを見に纏い

父とともに『彼』のもとへとヴァージョンロードを進む。


「『  』………。」

掌を重ね、微笑いかけて。



彼女はふと視線を巡らせて、そして愕然とした。


招待客がみな、倒れていたから。

………しかも血濡れの姿で、だ。


「あなたは………、どうして、」

彼女へと伸ばされる手。愛するあなたが………、どうして。


「やめて―――」




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