第5章 【番外編】マツノトクエスト 第四章
そのまま3人で進み、草原に出てくるモンスターを倒しながら進む。
まだ始まったばかりと言う事もあり、出てくるモンスターは弱い。
ハリセン攻撃だけで難なく倒せるし、おそ松やカラ松なんて完全に傍観している。
一緒に戦えよクソー!!
【 勇者おそ松一行 は 始まりの森 に入る 】
森の中は怪しいムードが漂っているがこれもファンタジー世界特融の森なのかと思うと始まりの村でがっかりしていた私の思考もまた上昇する。
キョロキョロと瞳を輝かせ若干落ち着かない逸る気持ちが暴走して、目に入った植物が気になってしまうと押さえられない好奇心でそれに近づいてみた。
「わぁ、これ何の植物だろ? 食べられるのかな?」
「わっ、お前馬鹿?! 安易に近づくなって」
「え?」
【 ナンカタベレ草 が あらわれた 】
真っ赤に大きく膨れた植物に手を伸ばした時、いきなりグワっと中から黄色い触手が自分の腕に絡みついてくる。
「なっ、これモンスター?!」
ヤバッ、普段ゲームやってる身なのになんたる失態!!
なおも触手はギュウギュウと私の腕を締め付ける。
「いでででででで」
ハリセンでスパンスパンと殴っても、弱いカラ松相手には通じる攻撃でもこの植物モンスターには通じないらしい。
まだ序盤なのにこのモンスターレベル高いのかな。
それか防御力があるのかのどちらかだ。
「ぎゃあああぁ、足に巻き付いてきた! やだ、これきもっち悪い!」
「「…………」」
悶絶する私を助ける事なく、屈んで私を見る馬鹿な松達。
「触手と女って中々エロイよな、カラ松」
「あぁ、このまま放っておけばもっといいものが見れるかもしれないぞ、おそ松」
コイツらマジで殺したい、棺桶に詰め込みたい。
しかし触手から絡みつかれ、徐々に元気がなくなっていく気がする。
もしかしてこれHP削られる系のモンスターなの?!
「……っ、馬鹿な事言ってないでアンタら早く助けてよ!!」
「えー、だって色気皆無のお前がちょっとでも色気出そうな展開になってるしもう少しこのまま……」
「レディが困っているとなると放ってはおけないが、ここは絶好の機会と言えよう、暫しの間我慢してくれナス子」