第19章 【番外編】マツノトクエスト 第十八章
画面越しだと気にしないでどんなモンスターでも討伐したりするのにいざ目の前にいると思うとそれに攻撃をしかけてもいいのかと考えてしまった。
本当は歌も聞きたいなぁ、でも耳栓とったら絶対に危ない事になる事はわかっているので残念ながら聞けない。
さて、まずはどうやって近づいて倒すべきか、だ。
他のゲームのセイレーンは姿形は様々、ここのセイレーンは攻撃より魔力の方が高いから出来る事なら近づいて物理攻撃を与えたい。
けどそうなればこちらが姿を見せる事になると考えると、向こうが魔力のあるモンスターなら魔法攻撃を仕掛けてくるかもしれない。
私もどちらかと言えば魔法職寄りで魔法攻撃にはまぁまぁ耐性はある方だが、今の装備は旅に出てから二つ目の街で調達したキノコ装備のまま。
攻撃魔法ともに防御力はあまり高くはない。
水の中では物理攻撃も難しいと考えると結局は今出来る攻撃と言えば召喚か、覚えたてのランダムハリセンくらいだ、これも魔法になっちゃうかもだがしょうがない。
今更ながら遊びと好奇心でそれを選んでしまった自分はトド松にスライディング土下座をしたくなる。
そうこうしているうちにセイレーンが湖の中に潜ってしまった。
「うぇ?!」
やばい、一人で悶々考えてる場合じゃなかった……でも潜ったなら泉に近づくタイミグは今しかない。
「……し、失礼シャァス」
あまり物音を立てないようにしながらゆっくりと湖に近づきハリセンをいつでも発動できるように手に構える。
やっと目的の湖の目前に行くと、姿が消えてしまったセイレーンを探そうとそこを覗き込むのだが、その最中━━━━━━━━━━
【 ヨリミチガイコツ が 現れた 】
━━━━━━━━━━ドンっ
「うわぁっ」