第13章 【番外編】マツノトクエスト 第十二章
チョロ松の恰好だが、これまた他の松達と同じで中々いい装備に見える。
これもまさしくRPG特融の装備だな。
緑の帽子に真ん中に松マークのメダルのような飾り、帽子って言ってもちょっと豪華?
真ん中が緑で回りは黄色い感じのヤツ。
これまた緑の長い紐とマント……マント!!くそ、羨ましすぎる!!
白いスカーフをつけて服は足首まである白い服に、腰は緑の宝石と金色の金具で固定されて、靴も相変わらず緑だ。
装備は片手に本を持っていて、もう片方は長い杖、杖の先に水晶のような物がついててこの中に松の印が見える。
コイツら松強調しすぎだよね!
私の装備だけどうしてこんなに簡素なのか……。
ズルイよぉ、なんで皆ばっかいい装備着れるのぉ、ズルイなぁ。
「いいなぁ、チョロ松の装備ー……交換しない?」
「は?! 何言ってんの、普通女の子の服と交換したいとか思わないでしょ!」
「でも、そこのトド松は女の子の服着てるじゃん」
少し前を歩くトド松を見る。
後ろ姿だけ見れば完全に女の子、いや、前から見ても女に見えるけども。
「ぼくはいいの、似合うから! さっきだってチョロ松が騙されてたんだし、便利でしょ?」
私のパンツよりもトド松に動揺したチョロ松を思い出すと確かにと頷くしかなく、若干悔しい気持ちもまた否めないが納得する他ない。
どんどんと増えたメンバーで道を歩いていたのだが、まだまだ草原が続くだけで街や村など見える兆しがない。というかずっと木や草むらしか見えない。
段々と日も落ちてきて、夜道を進むのは危険と判断した私達は途中見つけた川辺の横で野宿をするハメになる。
私、トド松、チョロ松は火にくべる手頃な枝を探して拾っていく係。
おそ松とカラ松は食べ物を調達する為にその場で簡単に作った釣り竿で釣りをして食料を調達していた。
周りにモンスターはいないし、出てきてもこんな大所帯になったのだ、何かあっても倒せるだろう。多分ね。