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イケメン戦国 短編集 R18

第18章 全てを乗り越えて (光秀×舞) R18 リクエスト作品


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「家康、流石に先程の対応は拙い。姫君の父がかなりの御立腹だ。今、信長様が対応して下さってはいるが…暫くの間、家康は登城禁止だそうだ」

「そんな…っ、家康は全然悪くないのに…っ」

「舞、あんたは気にしなくていいから。暫く御殿で読書でもしながら過ごせばいいだけだし」

「でも…!!そんなの…!!」

「舞、これは決定事項だ」

淡々と告げられた言葉に怒りを覚えた舞は、光秀の胸を押しのけると声を荒げた

「離して下さい…!!信長様に会って話をしてきます!」

「駄目だ。舞はこのまま部屋に戻れ。家康、お前は沙汰があるまで御殿で謹慎していろ」

「……はい。舞、さっき俺が言った事、忘れないで」

「家康………」

ふわりと優しい笑みを浮かべた後、踵を返して安土城を出て行く家康の後姿を見つめながら、舞は家康の言葉を思い出していた


『舞、気にする事ないから。あんたはいつもみたいに、ヘラヘラ笑っていればいい』



家康は普段は口が悪いのに、本当は凄く優しくて繊細で。

さっきも、私が傷ついていたのを黙って見過ごせなくて、あんな風にキツい言い方になったんだってわかっているからこそ、やるせない気持ちになる

「……………」

(どうすればいいの…?)

現状を打破しようと必死に考えていると、光秀は静かに部屋へ足を踏み入れ、舞を奥の褥にそっと抱き降ろした

慌てて見上げると、光秀の鋭い瞳に見つめられ、思わず息を飲む

「舞、俺は今、何を考えていると思う…?」

「そ、れは……………」

「今、俺は…色んな感情を持て余している。ただ一つ言うとすれば…」

顎をぐいっと持ち上げられ、近づいてくる顔に瞳を反らせずにいると、至近距離でピタリと止まる

暫くの沈黙の後、光秀の低い声が部屋に響いた

「お前は俺にだけ、愛されていればいいと言っただろう?お前は、誰のものだ…?」

「光秀、さん…私は…………」

『貴女が傍にいるだけで、品位が損なわれるっていう自覚はないのかしら!?』

あの時、はっきりと言われた言葉に胸が締め付けられ、言葉が出てこない

光秀は、直ぐに答えない舞に苛立ちを募らせたのか、怒気を含んだ声で、再度同じ言葉を発した



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