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ハリー・ポッターと恋に落ちた道化師

第4章 【運命の人】


 ハリーとクリスがダイアゴン横丁で過ごすようになってから、10日以上が過ぎた。2人は宿題を終わらせても一緒にダイアゴン横丁で遊んですごした。ドラコが買い物に来る日以外、クリスはダイアゴン横丁に通いっぱなしだった。
 いつも一人で買い物をしているときはこんなに楽しくないのに、ハリーと一緒だというだけでこんなに楽しい一日になるなんて思わなかった。

 しかし、そんな楽しい日々に嵐が舞い込んできた。それは9月1日を目前に控えたある日だった。2人でぶらぶら通りを歩いていると、聞き覚えのある明るい声が聞こえてきた。

「おーい、ハリー!クリス!!」
「2人とも、こっちよ!」

 声がした方に顔を向けると、なんとロンとハーマイオニーがフローリアン・フォーテスキュー・アイスクリーム・パーラーのテラスに並んで座っていた。
 約2か月ぶりに会うロンは、10cm以上身長が伸びた様に思えたし、ハーマイオニーは相変わらず茶色いふわふわの髪をたっぷりとたらし、少し大きな前歯をチラつかせながらこっちに向かって満面の笑みで手を振っていた。

「ロン、ハーマイオニー!!」
「2人とも、久しぶりだな」

 ハリーとクリスは駆け足で2人の元に行った。そしてハリーとクリスもアイスクリームを買うと、4人で同じベンチに座って、夏休みにあった出来事を話し合った。
 特にロンは『日刊預言者新聞・ガリオンくじグランプリ』に当選し、家族みんなでエジプト旅行へ行った事と、新しい杖を買ってもらった事を自慢げに話したし、ハーマイオニーはフランスへ行って観光も含め、色々な事を学んだと話し始めた。
 だが本当は、2人ともハリーが伯母さんを膨らませたことを聞きたがっていたのだった。

「本当なの?ハリー、伯母さんを膨らませたって?」

 とうとう待ちきれず、悪戯っぽい笑みを浮かべながら、ロンが訊ねると、笑ってはいけないと思いながら、ハリーは笑みを隠し切れずに答えた。
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