第26章 スモモも桃もモモのうちーR18ー(信長)
「フッ…そうだな…。
尾張一 の大ウツケ 織田信長とは我の事。
その女は俺に相応しい。
貴様ら、その女に手をあげたこと、詫びてもらおうか。
クククク」
紅い瞳が燃える緋色に輝いて笑う。
「片腹痛えなぁ!」
「やぁっ!いっっーー……」
後ろに回された手を捻っているのだろう、
華月の顔が痛みに歪む。
ザッ…
草履が土を滑る音がして、刹那
「コイツは返してもらう」
一瞬にして間合いを詰めた信長が、華月の腰を抱き、
「信長様っ⁉︎」
パシィィーンッッ
信長の鉄扇が華月の頭上を過ぎ、
男の頬を強く叩(はた)いた。