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▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)

第7章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *明智光秀ルート*





――壁を薬品棚に占領された、御殿の自室で。



家康は文机に向かっていた。
右手には筆を持ち、淀むことなく記録を記していく。
それも一段落したところで、筆を置いた。

家康は自分の左手に視線を移し、はぁと小さく溜息をつく。

その左手には、光秀から預かった飾り小瓶が握られていた。
その中には、妖しく揺れる、紅い液体。

「あとは、香りの特徴をまとめれば……」

小瓶の蓋をそっと開く。
途端に溢れ出す、甘い華の蜜の香り。

それは小瓶から濃厚に漂い、そう狭くもない家康の自室にすぐに充満していった。
家康はすぐに蓋を閉めるが時遅く、部屋に漂う香りが家康の身に染みていく。

その香りはあまりに濃く深く……

「…っやば…」

くらり、と軽い眩暈を覚える。

小瓶を懐にしまい込み、家康は眩む頭を抱えながら庭へと続く障子を開けた。
後ろ手に障子を閉めて、外の空気を思い切り吸い込んだ。

まだ少しふらつく頭を抱え、縁側へ座り込む。
瞳を閉じると、一人の顔が浮かんだ。

「あぁもう…なんなの、この薬……」



こういう時は、特にあの娘には会いたくない…


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