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裏『探偵』αな女がΩの男達に求愛される話。

第19章 運命の番(4)…萩原研二>>3


雪都さん、またまたリクエストありがとうございます!深夜の公園で…ですね。頑張ってエロを目指します、春っぽい雰囲気…夜桜花見の下で。

ーーー。

萩原side。

「深夜の公園でも…案外明るいんですね?」
「まさかいきなり思い立ったかのように、夜桜を楽しんで来ますっ!見たいな満面の笑みで家から出て行くとは思ってなかったよ…」
「私もそれで研二さんが着いて来てくれるなんて思ってませんでした」
「俺も警察官だからねー…女性一人が深夜に出歩くのって危ないから」

というのも勿論あるが、彼女ほどの美人が夜桜を一人楽しんでいたら男女問わず声を掛けられかねないだろうと思ったからだ。彼氏面して優越感に浸りたいという下心もあるが、春枝ちゃんは俺の気持ちなんて手に取るように分かるのだろう。

「綺麗ですね…」
「そうだねぇ…」

春枝ちゃんの髪がそよ風によってふわりと揺れた、甘いα性の匂いが鼻を掠める。ゴクリと喉を鳴らした俺は、じわじわと体が熱を持った。悟られたくはなくて、彼女から必死に視線を外す。すると俺の手を優しく添えて恋人繋ぎで握った来た春枝ちゃんがいたりする、かっこ悪くビクリと肩を揺らしてしまった俺は彼女を見下ろした。

「折角ですから、恋人らしいことしたいなって…駄目ですか?」
「ぁ、ぅ…だ、駄目じゃ、なぃ、けどっ」
「良かった。それじゃあ…行きましょうか!」

俺は春枝ちゃんの小さな手に引かれて、夜桜が舞う深夜の公園の奥へと足を踏み入れた。

ーーー。

「春枝ちゃん…」
「うーん…やっぱり奥は静かですね、街灯もぽつりぽつりとですし誰もいない」
「あのさ…怖くないの?」
「いや…怖くはないですね。寧ろ探究心を駆り立てられます」
「あぁ、うん…春枝ちゃんはそういうタイプだよね。分かってた」

そう夜桜を楽しみつつベンチへと腰掛ける彼女に、俺も隣へと腰掛けさせて貰う。平気そうな雰囲気を見せているが、俺はそこまでホラーに耐性はない。春枝ちゃんが行かなければ、好き好んでこんな奥まで来ることはなかっただろう。

「研二さん」
「うん?どうしたの?」

俺が春枝ちゃんの声に反応し、顔を見下ろせば胸ぐらを掴むように前屈みにさせられて一面に彼女の顔があった。キスをされたと気付いて、じわりとまた体を火照らせる。
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