• テキストサイズ

王の孔雀石【ONE PIECE 】

第2章 中編 古代都市シャンドラ




「なぁ、こいつ名前何て言うんだ?」

そして眺めること少し、ルフィがそう尋ねてきた。

「ん?そういや決めてないなー」

「じゃぁピッピ鳴いてるからピーすけでいいんじゃね!」


ルフィのその提案に、不満げに鳴き声をあげる小鳥。

「ははっ、どうやら気に入らなかったみたいだぞ」

「え?こいつ人間の言葉が分かるのか?」

シャンクスの言葉に驚いたような表情をするルフィ。

だがすぐに、色々な名前を小鳥に提案し始めた。

ルフィが提案する度に首を振ったり鳴き声を上げる小鳥。

何とも奇妙なその光景に、周りの人たちも興味深そうに見ていた。


それはシャンクスも同じであり、笑みを浮かべながらその光景を見ていた。











ーーー私の名は…



すると不意に脳裏に過った言葉。

あの時、彼女が伝えた言葉は…









「……ユーリ」


気が付けば無意識に口を開いていた。


「…ッピ」


その言葉に頷いた小鳥。

それに、シャンクスだけでなく周りの家臣も驚いていた。

「なんだシャンクス、こいつの名前知っていたのか?」

ルフィが不思議そうな表情をするが、シャンクスは曖昧に笑って誤魔化すしかなかった。

正直彼も、よく分かっていなかった。



「そうかーお前ユーリって言うんだな!」

ルフィは特に気にした様子もなく小鳥と話し始める。

それを暫く見ていたシャンクスだったが、溜まっている仕事もあったので今日はこれで終了することにした。


「そうだ、ロー。こいつの容態を見てくれねぇか?汚染されてたら困るからな」

「…おれは獣医じゃねェんだが」

シャンクスから小鳥を差し出されたローは、眉をひそめながらもそれを受け取る。

何だかんだ言って、鳥の存在が珍しいので興味があるのだろう。

シャンクスはそんな彼に笑みを浮かべると、後は任せたと言ってその場を後にした。








/ 242ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp