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【名探偵コナン】求めた先に。【完結】

第8章 二言はなし




「降谷さん、名前の"れい"とはどう書くんですか?」


 また安室さんではない方の降谷さん家に居候生活が始まった。今は衣服の整理が終わり、降谷さんのお手製オムライスを食べている。凄く美味しくて私の手料理との差が凄いと思い、そこにも落ち込んだ。
それの気分を変えるために、ずっと疑問に思っていたことをぶつける。


「絶対零度の零。」
「ひ、ひぇ……、降谷零。格好いい名前ですね。」


 絶対零度の零か。名付け親もセンスが非常に良くて格好いい。オムライスを食べながら、零、零と覚えていく。



「なんでそれを聞いたんだ。」
「零と言う字が気になっていて!呼ぶとしたら零ですね。」
「は?」


 零の方が読みやすいなと思っただけなのに降谷さんはなぜか顔を手で隠すようにしている。何もしてないのになんで呆れたようにしているのかは分からない。
オムライスを口の中に入れているとギロリと見られた。


「降谷さんなんて呼ばなくて良い。」
「確かに……、少し他人行儀でしたよね。零と呼ばせてもらいます!」

 降谷さんよりも零の方が呼びやすくなった。
……もしかして、安室さんの時よりも距離が縮まっている?そう思いながらもスプーンを口の中に入れた。
だめだ、安室さんと降谷さんを比べてしまう。だめだ、駄目だ!
頭を軽く振り、その考えを追い払った。今は降谷さん!安室さんではない!


「何か言いたいことでもあるのか。」
「いや、己の考えが不純すぎて……。」


 ふーん。と興味のなそうに返されて、オムライスを食べている。というか、このオムライス本当に美味しいな。私にも作り方教わろう。

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