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神殺し事件が起き日からーー

第4章 死神と墓石


チュンチュン 鳥が鳴いている…
「若いの!朝だぞ~飯食うか!」おじさんが扉越しに私を起こしに来た。
「た、食べます!」私は目を擦りながら身体を起こした……身体がいまだに痛い…
「身体の方は大丈夫か?」おじさんが扉越しに聞いてきた。
「大丈夫です…あの!」私は声を少し張った。
「なんだ?どうしたんや…若いの…」おじさんは私の質問を待っている。
「アールは帰ってきましたか?」私は質問した。
「…アールはまだ帰って来てないぞ…先に食卓にいるぞ」おじさんはそう言い残して食卓に向かった。

アールはまだ帰って来てないのか…闇の世界に行ってから三日は経った…
「アール…神殺し辞めるのかな…?」私は立ち上がって食卓へ歩き始めた。

食事を終えて私は海を眺めていた。
「若いの~お前さん本は好きか?」おじさんが私に真っ黒い本を渡してきた。
「なんですかこの真っ黒い本?」私は首を傾げながらも本を受け取った。
「アールを待ってる間その本読んでたらどうや?」おじさんは本を私に渡すと家に帰って行った。

私はさっき貰った本を開いて読み始めた。
【白髪赤眼族】え?!
私はびっくりした。
《白髪赤眼族》…アールの種族?!
【白髪赤眼族】内容はこうだ
【この種族は普通の人間とは違い戦闘に優れた種族である。白髪赤眼の理由は未だ不明。この種族の長…マヤカ。この種族は一億年前に神〈ゼウス〉の裁きで全滅したはずだが、影野蒼瑠もとい〈アール・カゲノ〉は神〈ゼウス〉に気に入られ神の座を与えられ《死神》となった。〈タナトス〉の《神器・鎌》を盗み自分の《神器》にした。なぜか〈アール〉は普通の白髪赤眼族とは違い《影を操る能力》を持っている。】
アールのことも書かれている!
私は文章の続きが気になって次のページを見ようとしたら…え?
私は二度見した…次のページが…破れてる…。
アールの秘密に近づけると思っていたら一瞬で消えた…
「な~に見てんだ~ヒヨッコ~?」
ハッっとして私は後ろを振り返った!
そこに立っていたのは…白髪赤眼、黒いレザースーツ姿のーー。
「アール!!」私は嬉しくてすぐに立ち上がってアールに飛びついた。
「うぉ!ヒヨッコどうしたんだよ!」アールは少し驚いたが私の頭を撫でながら聞いてきた。
「アール…アール…おかえり!」私の目から涙が流れていた。
「!?……フフ…ただいま!」アールは優しい笑顔で言った。
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