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神殺し事件が起き日からーー

第2章 オーケアノスの神殿


私は声を上げた〈オーケアノス〉の左腕を見ていた。
「吾の腕が…な、無い!?」自分の腕を抑えながらアールの方に目を向けると〈オーケアノス〉は驚いたような、焦ったような顔してその場に凍りついた。
私もアールの方を見ると少し驚いた…アールが手にしている物、それは〈オーケアノス〉の左手だからだ。
「ハハ…ただの《仕込み鞭》だと思った時点で〈オーケアノス〉お前は負けだよ…」そのアールの言葉で私は《仕込み鞭》を見た…凄い数の刃が鞭から出ていた…ビシッ アールが《仕込み鞭》を床に叩きつけた時ほんの一瞬だが、もう一つの刃…二枚目の刃が姿を見せる。

「吾の腕を返せ…グッ…」腕の切り口を抑えながらアールが手にしている自分の手を取り返そうと必死になる〈オーケアノス〉。
ズバッシュルッ 《仕込み鞭》を〈オーケアノス〉の足に絡ませると「さぁ~足にさよならしときな~」そう言ってアールは自分の方にグッと《仕込み鞭》を引くと ブチャッ 何かが潰れる音がすると同時に〈オーケアノス〉が床に倒れる。
「ま、待て!吾と話し合わないか!?」必死に後ろに下がろうとする〈オーケアノス〉
アールは《仕込み鞭》を影にしまいながらジワジワと少しずつ〈オーケアノス〉に近づく。

ガシッ 〈オーケアノス〉の頭を鷲掴みにするアールの表情はやっぱりあの不気味な笑だ…私は柱から出てきてアールの横でその光景を見ていた。
「待て、〈死神〉!ハッ…そこの人間、吾を助けたまえ!」突然〈オーケアノス〉が私に助けを求め始めた…「私はあなたを助けません。」〈オーケアノス〉から視線を逸らすと私の視線は自然とアールの方に向けられていた。
「さてっと、〈オーケアノス〉今からボクが質問することを答えてもらおうかな~」影から《巨大チェーンソー》を取り出し〈オーケアノス〉の首に近づける。
「な、何でも聞きたまえ!」少し震えた声でそう言う。
「お前の次の神はどこに居て名はなんという奴だ!ボクの質問はこれだけだ。」更に《巨大チェーンソー》を首ギリギリに近づけるアール。
「次なる神は〈オネイロス、夢の神〉で奴の住処はここから西にある山〈サント山〉頂点の神殿にいる!」早口で喋る〈オーケアノス〉は少し汗をかいていた。
「…〈サント山〉ってことは…サンノ村か…ありがとう〈オーケアノス〉そして、さよなら…」不気味な笑で話終えるとーー。
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