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黒の組織のお嬢様

第4章 探り屋と番人


「あらベルモット。最近はよく来るわね?」
ベルモットが挨拶をする前にアンノックはベルモットに声をかけた。
「いいじゃない?ここにいつでも来れるようになったから来てるだけよ。それよりも、この前は助かったわ。おかげで優秀な幹部を失わずに済んだわ」
「礼には及ばないわよ。むしろ私が助けてもらったしね。それに外にも出れて少し楽しかったわ」
ふふふ、とアンノックは笑った。
ベルモットは安心した。歩いている途中に死体があったために恐怖で辛い思いをしていないか心配だったのだ。
「あ、そうだわ。バーボンがここに来たいって言っていたわ?どうやらこの前の事件の資料見たいらしいのよ」
突然思い出したようにベルモットは言った。
するとアンノックは少し苦い顔をした。
「えぇ…。私あの人苦手なんだけど…」
「そんなこと言わずに入れてあげたら?私もいればいいかしら?」
「…ベルモット?そんなに気に入ったの?」
「えぇ、かなり」
ニコニコしながらベルモットは言う。
本当にバーボンがお気に入りらしい。
アンノックは自分だってそばに居たいのになぁなんて思ったが口にはしなかった。
「うーん、ならお義父様に言ってみるわ。許可出るかしら?」
「大丈夫よ。優秀だもの。じゃあ私は行くわね?次の仕事があるの」
そう言って踵を返した。
「来てくれてありがとう。またね、ベルモット」
「えぇ、また」
ベルモットはドアの向こうへ消えていった。
(あいつ、ベルモットに頼んだりして…。断れないじゃないっ…)
アンノックはさっそくあの方に連絡した。
「もしもし、お義父様?あのね__________。」
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