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第1章 。


あの頃の本丸はキラキラしていて
毎日笑顔に溢れていて
愛し愛され幸せな日々だった

審神者を始めて3年という月日は簡単ではなかった
初めての出陣では大怪我を負ったまんばちゃんを見て慌てふためいた
見習いを受け入れた時は乗っ取りを心配したり
たくさんの経験を積んで絆も深めてきた

近侍には愛するあの刀を。

いつも一緒だった
心から信頼し、全てを分かちあった彼

いつの間にか本丸にはたくさんの刀が存在し
修行に出たいと迫る彼に圧倒され許してしまった


私としては数週間で戻るのが分かっていようが離れるのが不安だった
一時も離れたくなかったのに
覚悟を決めたように正座し、拳には力が込められキリキリと音がしそうで。
俯いて私の返答を待つ彼に
ダメだよ
なんて言えるはずもなくそっと背中を押した

最初は順調だった
毎日彼からの手紙が届き
一見下手にも達筆にも見える文字を書く彼を想像するだけで顔が綻んだ
どんな場所でどんな物を見てどんな感情を抱いたのか
逐一教えてくる彼もまた寂しかったのだろう

修行というのは名前の通り
やはり生易しいものではなかった
毎日のように歴史修正主義者と出会い
色んな敵を殺めていた
そんなダークな部分まで彼は律儀に手紙にした
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