第8章 死んでもボク！【十四松】

「………………」

おそ松兄さんと一松兄さんとボクはそれを呆然と見つめた。

「ストラーイクッ！
さて……お兄さん達、今度は私と遊ぼうよぉー！」

ニコニコと笑う桜ちゃんに首が折れるんじゃないかというくらいブンブンと首を横に振るおそ松兄さんと一松兄さん。

「ムリムリムリ！
あんなん投げられたら死んじゃうから！てか誰！」

「投げないよー
桜だよ、よろしく！」

「よろしくって……
こ、子供だからって何されても許されるとか思うなよ！」

「えー？
じゃあ代わりの鬼さん連れてくる？」

ぷくーと頬を膨らませる桜ちゃん。
はっきり言って可愛い。
ボクロリコンじゃないけど、新しい道開けちゃう。



「わぁーっ！！！
連れてこなくていいから！ね？わかった！遊ぼう！
ただし、手加減して！！！」

「遊ぶの？やったぁ！何する？何する？」

「十四松……お前がテンションあがってどーすんだ……」

「いいじゃんネー？桜ちゃん」

「ネー？」

「……十四松が一人増えた気がする」

ニコニコと桜ちゃんと笑うとおそ松兄さんと一松兄さんがため息をついた。

「ん、じゃあ桜ちゃん？何したい？」

「鬼ごっこしよう！」

「鬼……いねーけどいいの？」

「じゃあ出す？リアル鬼出す？」

キラキラした目で一松兄さんに聞く桜ちゃん。
出しちゃうの？出しちゃう？
思わずボクも目をキラキラさせちゃう。

「わぁーっ！出さなくていいから！
何なのこの子。もぉ～」

「よぉーし！おそ松兄さんタッチ！
桜ちゃん逃げるぞーっ！！！」

「きゃー！」

ボクは桜ちゃんを背負って兄さん達から逃げだした。