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おそ松さん〜地獄の沙汰もマツ次第〜(R18)

第5章 死んだらキミに恋をする【一松】


お互い呆然としながら息を切らす。どちらからともなく、抱き締め合う。

おれ、最高に可愛いカノジョができちゃった……。幸せ借金が積み上がって、地獄から天国まで突き抜けそう……。

「桜……これからも顔見たい……」 

「うん……地獄の合間にこっそり会おうね……」

また、甘い唇を重ねる。


その時、遠くから荒々しい足音が迫ってきた。

「おい! そこ! 何してる! ちゃんと乳首はちぎったのか!?」

ヤバイ。鬼が来た。

おれは慌てて起き上がって白装束を着る。

「桜は、これを着て!」
鬼の着ぐるみを拾うと、同じく起き上がった彼女に素早く被せた。

「え? でも」

「いいから! 早くおれの乳首をちぎって!」

鬼はあっという間におれたちの目の前まで来た。

「ほんとにいいの? 私がちぎられるはずなのに」
小声で話しかけてくる桜。

「いいから! 早く!」

鬼がおれたちを覗き込もうとする。

桜は、ぐっと唇を噛むと、思い切ったようにおれの乳首を引きちぎった。

「あーーーー!!!!」

おれは痛みで盛大に叫ぶ。

「なんだ、ちゃんとやってるじゃないか。サボらず、しっかりやるんだぞ」
鬼がやれやれと首を振る。

初めてできたカノジョを守るためだ。ヒヒッ、ゴミでクズなおれの乳首なんていくらでも犠牲にしてやるよ……。

再び生えてきた乳首を桜がまた容赦なくちぎった。

「あーーーー!! でも、やっぱり痛いーー!!」

エンドレスに地獄は続く。
でも、こんな苦しみの日々も、明日からは少し変わるはずだ。

だって、おれには可愛い桜がいる。

幸せを噛み締めながら、おれはカノジョに乳首をちぎられ続けた。




END









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