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【短編集】慟哭のファンタジア【HQ】【裏】

第3章 ジャンヌダルク2(及川徹)


「先輩の嘘つき…!!」
数日後、泣きながら彼女は叫んだ。
「え、何が?」
「せ、先輩が、胸とか身長とか大きくなるって言ったんじゃないですか!」
「……ああ」
「1ミリと成長してません…!
ひどい、あんな、つらい思いしたのにっ!!」
「ほら、継続は力なりって、言うでしょ?
それなりに毎日続けないと…」
「まい、にち………」
「そうそう」
「まいにち………」
「うん」
「人一倍努力が必要な私は…1日二回くらい必要ですよね…?」
「は?」
「先輩……朝練の前と放課後、1回ずつ……」
「……」
埋まらない考え方の溝を、言葉で詰めていくのにはそのあと少しだけ、時間がかかった。
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