第17章 常闇の彼方に堕ちていく(黒尾鉄郎)
「」
「は、はい」
「俺、他の娘、全部切ってるから」
「き……え?」
「だから、昨日の言ったことは、全部、本気」
珍しく、照れた後にニコッと笑った。
それを見たあと、こちらも一気に顔が熱くなる。
「ふぇ!!?あ、え…??」
頭が混乱している。
「イヤだったか?」
「そんなこと!ないです!ただ、よく…」
「、愛してる」
「っ!!!」
「ほら、は?」
先輩は意地悪だ。
だって、散々、身が砕ける想いがして、散々、私を弄んでおいて。
「あ、愛してます……」
先輩の闇に囚われた。
でも、それは、凄く幸せで、私を離さないように上手くコントロールしてくる。
私はその深く暗い闇に、どこまでも堕ちていく。