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黒子のバスケ  ~俺の愛する人たちへ~

第40章 私のヒーロー ~日向順平~


香音side

「ふぅんいいなずけねぇ・・・っていいなずけ!?」

「あぁ」

「どういうこと!?はっ?いいなずけ?お父さんの?」

「お父さんな訳なかろう!香音お前のいいなずけだ」

「なんで!?私いいなずけとかいたの!?」

「お前も我が柏木グループの次期総裁なんだぞ。いいなずけぐらいいる。」

「なにそれ・・・私の気持ちはどうでもいいわけ!?」

「これは、会社を守るための決定だ。香音お前も分かっているだろ。」

「そんな・・・私は・・・」

「明日、相手がこられる。失礼のないよう次期総裁としての礼儀を持った行動をしろ!いいな!」

「・・・」

私は何も言えなかった
私のお父さんは日本でも一二を争う大財閥「柏木グループ」
の総裁=会長
ひょんなことから一番近い学校がいいっていった私は特にお嬢様学校でもない誠凜高校に通ってる
そこにはたくさんの素晴らしい人たちがいた
もちろん友達のミク、そして一番私の大切な人、彼氏の順平
絶対に順平とは離れないって決めていた
なのに・・・

「もう嫌だよ・・・ お嬢様なんてやめたいよ・・・」

私の小さな独り言は無残にも消え去った
とにかく順平にこのこと話しておこっかな

「は!?いいなずけ!?香音そんなのいたの!?」

「うん・・・今日いきなりお父さんから言われた・・・」

「ぷっなんだそりゃ!さっすがお嬢様だな!ヤバイうけるわ」

「どうして笑うの? 私順平以外の男なんて嫌だよ・・・」

「あぁまぁとりあえず明日は頑張れよ 俺明日部活だから、もう寝るな じゃあおやすみ」

「え・・・うっうんおやすみ」

もう嫌だよ・・・

「グスッ・・・ワァァァン!!」

私は一人で泣き出した
お母さんが死んでからもう泣かないって決めてたのに・・・
我慢できなかった。私は何のために生きてるの?
何のために産まれてきたの?

私のこれまでの人生は誰かに決められた人生だった
きっと私の願いはこれからもずっと叶わないない
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