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御伽アンダンテ【HQ】【裏】

第12章 灯火に陽炎


敗戦して己をまた磨くと決めたは良いものの、学校生活というのはどうにも秋口は落ち着きがない。
行事に挟まれたテスト期間、そして間もなく冬を控えるなか、1ヶ月近く使って準備をする文化祭。
せっかくクラスが同じだというのに、部での出店が決まっているため、準備は一緒にすることが出来なかった。
一人で教室に残すにも、また過呼吸になったりしないか心配だ。
「大丈夫…たぶん…」
か細く笑い、そう言ってくれる。
が、不安なのは変わらない。
クラスはお化け屋敷で出展するようだ。
手先が器用な彼女なら、小物作りなどは任せられているようだ。
も楽しそうにしている。
お互い時間があまり取れないまま、準備は着々と進み、当日を迎えた。
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